このページでは、下肢や肩・上肢の怪我が多い柔道について、その原因や治療方法を紹介します。
投げ技や絞め技を使う格闘技である柔道は、様々な怪我のリスクがあります。
一方、柔道整復師という国家資格があるほど、昔から柔道経験者がほねつぎや整骨を仕事としてきた歴史もあり、怪我に対するノウハウなどにも精通している競技といえるでしょう。
柔道に多いとされる怪我について、ネットで見つけた調査データがあるので、以下をご覧ください。
調査対象は大学生以上の柔道による怪我の部位です。
これらを踏まえて、事例の多い怪我について解説します。
下肢の怪我でも圧倒的に多いのが足関節の捻挫です。これは技の掛け合いで足を出した際や、倒れた際に捻ったりすることが原因。靱帯損傷や骨折、アキレス腱の断裂などに至るケースもあります。
内反捻挫である外側靭帯損傷の場合、RICE療法(安静・冷却・圧迫・高挙)を行って、ギプスやテーピングで固定して回復を待ちます。
肩・上肢の怪我でもっとも多いのが肩鎖関節脱臼。主には受け身がうまくできない状態で、肩から落ちた時に起きる怪我です。靱帯断裂の程度にもよりますが、近年は手術をせずに保存療法で回復するケースも増えています。
柔道は全身を駆使して相手と闘う格闘技で、身体の様々な部分に様々な方向から力が加わります。特に、相手の攻撃は自分で予期しない力を受けるため、怪我をしないためにも柔軟性のある身体をつくることが大切です。
準備運動としては、軽いランニングで身体を温めてから十分なストレッチを行うこと。こうしたウォーミングアップをきちんとルーティン化しておけば、怪我のリスクを減らすだけでなく、筋肉が発揮するパワーの増大にもつながるのです。
一方、クールダウンは疲労回復を目的としてストレッチやマッサージを実践してください。蓄積疲労も怪我の原因となるので、プレケアだけでなくアフターケアもきちんと行うことが体調維持に役立つのです。