このページでは、肉弾戦ともいわれる衝突プレイが多いラグビーやアメフトに見られる、怪我の原因や治療方法を紹介します。
ラグビーやアメフトは、球技とはいえ格闘技ともいえるレベルの肉弾戦が繰り広げられるスポーツ。しかも、選手の大半が巨漢体型なので、衝突時にはお互いの体重がさらにダメージを大きくするなど、怪我が避けられないのが実情です。
そんな様々な怪我がついてまわるラグビーやアメフトの中でも特に怪我が多いのが足。肉離れ、打撲、骨折、アキレス腱断裂、靭帯断裂などです。
ラグビーのような相手との接触が激しいスポーツで起きる靱帯断裂は、受傷パターンとして接触型損傷に分類されます。例えば、タックルされて倒れた時に他者が膝の上に乗っかってしまった時など、第三者による外力が膝関節にダメージを与えることから、接触型というわけです。
治療方法としては、損傷程度によって湿布で済ます場合から、ギブスで固定して整復を待つ場合、さらに手術を要する場合があります。靭帯は、膝を安定してコントロールさせるための重要な部位で、前十字靭帯断裂になると、リハビリに数ヶ月はかかります。
頻度がすごく多いわけではありませんが、もっとも危険な怪我といえるのが頸椎損傷。ラグビーやアメフトの選手は、他の競技と比べても首が太いのが特徴ですが、それでも頸椎損傷を完全に避けられるわけではないのです。ラックのような密集状態で大勢の下敷きになってしまうと、最悪の場合頸椎骨折に至ることもあります。
頸椎の神経を損傷してしまうと、再生するのは難しく、手術をする場合は神経を圧迫する要因を除去することが目的となります。ある程度障害が残るケースも少なくありませんし、選手生命にも関わる重大な怪我となる危険があるので、十分な注意が必要です。
練習や試合前のウォーミングアップは絶対に欠かせませんが、ストレッチは静的なスターティックストレッチではなく、動的なダイナミックストレッチが主体となります。これは、ダイナミックストレッチの方がスプリントのパフォーマンスアップにつながるという論文の影響もあるようで、もちろんその前段階でジョギングなどによって身体を温めておくことも不可欠です。
一方、クールダウンではスターティックストレッチで疲労回復や乳酸除去を心掛けます。ラグビーではゴムのストレッチバンドを使ってクールダウンすることもよくあります。